AHA-BLSヘルスケアプロバイダーコース=一般市民も受講可能





日本で唯一のプロフェッショナル向けの上級心肺蘇生講習であるAHA-BLSヘルスケアプロバイダー(HCP)コース。これは医師や看護師といった医療従事者のためだけのものではありません。


看護師免許や救急救命士免許を持った人でないとAHAのBLSヘルスケアプロバイダー・コースは受けられないと聞きましたが本当ですか?


いいえ。アメリカ心臓協会(AHA)が定める規則によれば、興味と必要性がある人は誰でも受講できることになっています。

BLSインストラクター・マニュアル(英語版)の2ページには、"Who can take this course?"という見出しでこう書かれています。

Anyone who needs to know how to perform CPR in a healthcare setting can take dhis course. This course focuses on students who provide health care to patients ina wide variety of in-hospital and out-of-hospital settings.

医療資格を持っているかどうかは関係ありません。ヘルスケアプロバイダーという言葉は、しばしば医療従事者と翻訳されることがありますが、正確ではありません。医師や看護士はもちろんヘルスケアプロバイダーですが、それ以外にも職業上の責任として心肺蘇生を行なう可能性がある人たちはすべてヘルスケアプロバイダーです。

例えばプールの監視員、ライフセイバー、さらには警備員やホテルの従業員など、いざというときには「善意」としてではなく、義務として心肺蘇生(CPR)を行なう必要性がある人たちを対象にプログラムされた心肺蘇生講習がAHA-BLS for Healthcare Providerコースです。

もちろんそういった職業に就いていなくても、興味があれば誰でも受講できます。

これまではAHA-BLSインストラクター数が不足していて、コース開催数が少なかったため、医療従事者を優先的に受講させていた経緯があります。地域によっては今でも市民はなかなか受け入れられない現状もあるようですが、原則的には誰でも受講できます。年齢制限もありません。

2007年現在、BLSヘルスケアプロバイダー・コースを開催している国際トレーニングセンター(ITC)は3つあります。それぞれのITCが配下にトレーニングサイトと呼ばれる活動拠点を作ってコース展開をしています。

日本全国に活動拠点を持つ日本ACLS協会国際トレーニングセンター(JAA-ITC)ではJAA本部の見解として、同ウェブサイトにおいて

Q04.学生や会社員でもBLSコースを受講できるか

  • 一般の会社員や主婦の方でも受講することは可能です。
     ただし専門的な用語も出てきますので事前にテキストを読んで予習
     されることをお勧めいたします。

とのコメントを出しています。JAA本部としては受講の制限はしていませんが、実際の運用は各トレーニングサイト長に委ねられているようなので、地域によっては優先順位的に市民にはなかなか受講機会が回ってこない場合もあるようです。

また、アメリカ心臓協会公認 日本蘇生協議会国際トレーニングセンター(JRC-ITC)傘下の活動拠点では、医療資格の有無は一切問わず、一般市民の受け入れも積極的に行なっています。

アメリカ本国のAHA直轄トレーニングセンターの出先機関である福井BLSも、市民受け入れを積極的に行なっているAHAトレーニング団体として知られています。

BLSインストラクターやACLSプロバイダーを目指す方はご注意!

BLSヘルスケアプロバイダーコース受講の後、さらに上のBLSインストラクターやACLSプロバイダーになることを考えている方はすこし注意が必要です。

日本でのAHAコース展開は、AHAの規則とは別に、トレーニングセンター毎の独自方針によって運営されています。そのため、トレーニングセンターによっては医療資格を持たない人がBLSインストラクターやAHA-ACLSプロバイダーコースに進むことを制限している場合があります。ヘルスケアプロバイダー資格取得後のさらに先を考えている方は、事前に問い合わせをすることをお薦めします。


参考ページ:RicoのBLSブログ「ACLSプロバイダー受講、取得
BLSインストラクターを目指す一般市民の方のブログです。

ヘルスケアプロバイダーのための人工呼吸器具:バックバルブマスク(アンビューバック)



(2007.12.8)

心肺蘇生法(BLS/CPR) エキスパートへの道

 


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